SANYO DENKI(山洋電気) JAPAN

活動事例

製品開発 環境適合設計製品「エコプロダクツ」

環境適合設計への取り組み

製品の設計においては、最新の省エネ技術を盛り込んで製品開発を進めております。また、製品アセスメントを実施し、製品が与える環境影響を、部品,材料調達、製造、流通、使用、リサイクル、廃棄などの各項目毎に評価しています。
開発した製品は、市場や既存の製品と比較し一定の評価基準を達成しているか評価され、「環境適合設計製品(エコプロダクツ)」として認定されます。2024年度はエコプロダクツプラス3件、エコプロダクツ12件の合計15件が認定され、累計385機種になりました。

また,2024年度よりエコプロダクツ製品の認定基準に、環境負荷低減効果が大きい製品を「エコプロダクツプラス」とする新たな基準を設けました。
「エコプロダクツ」「エコプロダクツプラス」は、カタログなどにシンボルマークが表示されています。

エコプロダクツ認定数(累計)

ライフサイクル アセスメント(LCA)の実施

LCAは、製品の生涯(ライフサイクル)を通し、温暖化等の地球環境への影響程度を総合的に数値化し評価する技法のひとつです。LCAの実施により環境適合性を評価しています。エコプロダクツにおけるLCAの実施率は、2024年度は100%実施しました。

ライフサイクルアセスメント(LCA)領域図

ライフサイクルの各段階で自然環境への影響(温暖化)をエネルギー消費量、CO2排出量で評価しています。

製品開発【2024年度のエコプロダクツ製品】

LCA実施の結果

2024年度は3機種のエコプロダクツプラス、12機種のエコプロダクツを開発しました。代表して3機種のLCA実施結果を掲載します。ライフサイクルの中で、使用時のCO2 排出量を直前の既存製品と比較しています。これらの製品は長期間にわたりお客さまで使用されるため、使用時におけるCO2排出量の削減が温暖化防止に最も効果があります。
1年あたりのCO2排出量(LCAの結果を設計寿命で割ったもの)を掲載しています。

ECO PRODUCTS

エコプロダクツプラス
ECO PRODUCTS PLUS

モデルケース

モデルケース
省エネルギー

省エネルギーのための具体的な取り組み

当社は地球温暖化対策の一環として、省エネルギー活動を最重要課題と位置づけ、エネルギー効率の向上とCO2排出量の削減に取り組んでいます。2024年度は、工場における生産設備の動力エアーのエア漏れ対策を実施、同時に消費エネルギーを可視化しエネルギーロスの大幅な削減を実現しました。これにより、生産活動を維持しながらもCO2排出量の抑制に成功しています。

対策事例
生産設備動力エアーの供給・停止自動一括制御

神川工場生産設備の夜間停止時のエアー漏れ削減対策実施、水平展開継続。
省エネ効果:CO2換算 3,644kg-CO2/年

生産設備動力エアーの供給・停止自動一括制御

建屋全体空調(冷温水発生機)終業10分前停止によるエネルギー削減

富士山工場空調機に蓄熱されたエネルギーの有効活用。(今回は冬期のため暖房で実施。1日の運転時間の2%の時間を短縮。)
省エネ効果:CO2換算 10,662kg-CO2/年

建屋全体空調(冷温水発生機)終業10分前停止によるエネルギー削減

2024 年度の省エネ対策によるCO2削減効果

削減CO2 排出量(kg-CO2/ 年)・・・ 60,400kg-CO2
杉の本数,面積‥‥6,870 本(東京ドーム約1.5個分) ※杉の換算方法:林野庁HP より

CO2換算排出量

気候変動問題の深刻化に伴い、当社では「省エネ活動」、「再生可能エネルギーの導入」を2つの柱と考え、国内拠点だけでなく海外を含むグループ会社においてもCO2排出量削減を推進しています。

当社のサプライチェーン排出量(Scope1, 2, 3)

Scope1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)

Scope2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出

Scope3:Scope1、Scope2 以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出)15のカテゴリーのうち9つのカテゴリー(1,2,3,4,5,6,7,9,11)について算出

対象拠点:Scope1,2:国内全グループ会社、山洋電気フィリピン、山洋電気アメリカ
Scope3:国内全拠点

生産現場での製造工程における省エネルギー

神川工場

施策

  • (1)倉庫・設備等の不必要な部分の照明を消灯
  • (2)設備待機状態における省電力化の推進
  • (3)太陽光エネルギーの利用促進
  • (4)省エネ機器の導入による省電力化の推進

効果

  • (1)点灯台数の制限による省電力
  • (2)材料切れや休み時間の一次停止時に省電力モードにすることで商用電力の削減
  • (3)商用電力の削減
  • (4)最適条件稼動による商用電力の削減
富士山工場

施策

  • (1)冷暖房の運転時間を調整
  • (2)工場エア低圧化、エア漏れ対策
  • (3)試験用負荷設備の稼働時間調整
  • (4)太陽光エネルギーの利用促進

効果

  • (1)運転時間の短縮による省電力、LPG・A重油使用量の削減
  • (2)商用電力の削減
  • (3)試験運転時間見直しによる省電力
  • (4)商用電力の削減
神川工場の太陽光パネル
神川工場の太陽光パネル
ロジスティックセンターの太陽光パネル
ロジスティックセンターの太陽光パネル
富士山工場の太陽光パネル
富士山工場の太陽光パネル
富士山工場の太陽光発電用パワーコンディショナ
富士山工場の太陽光発電用パワーコンディショナ

輸送

工場間輸送便に運転状況を電子機器で診断する「テレマティクス」を導入しました。
導入後、運転手の安全運転への意識が更に向上し、エコ運転へ繋がったことで、燃費の改善になりました。

電気自動車
電気自動車
テレマティクス
テレマティクス
リユース・リサイクル

ゼロエミッション活動

当社は2024年度、廃棄物のリサイクル率は全社平均99.7%を目標に掲げリサイクル化を推進してきました。生産活動に伴って発生する一般廃棄物・産業廃棄物の徹底した発生量削減と再資源化(リサイクル)により、直接埋立処分あるいは単純焼却する廃棄物のゼロ化活動を進めてきた結果、目標を達成する事ができました。

リユース

OA機器備品や机、棚、椅子、その他の不要品を回収し、社内でのリユースを推進しています。

資材の再利用

購入部材などの運送で用いられる木パレット・プラスチックパレットについては、運送業者さまへの返却や、工場間・協力会社間での再利用の推進、また木パレットについてはチップに粉砕して工場内緑地帯の防草に使用し、廃プラパレットや巻線ボビン、トレイ、空リールは有価物化としてリサイクル業者へ引取りいただいています。特に富士山工場では、2023年10月より月平均500kgのリール、トレイをリサイクル業者へ引き渡すことで、リユースの推進とリサイクル処理費用を低減することができました。

[その他の再利用事例]
段ボール……納入業者さまへの返却・緩衝材として再利用
緩衝材………社内で再利用
銘板の台紙…リサイクル
廃プラ(パレット、巻線ボビン、トレイ、空リール)…リサイクル

木材粉砕機
木材粉砕機
環境活動

長野県上田地域における森林保全活動「にぎやかな森プロジェクト」に参画

長野県上田地域で展開される森林保全活動「にぎやかな森プロジェクト」に参画しました。本プロジェクトは、行政と企業が一体となり、いきものや人でにぎわう地球にいい森づくりを目指すもので、当社グループでも、植栽活動への参加や調査結果報告会への参加に取り組んでいきます。

協定調印式の会場(写真中央:当社取締役 専務執行役員 中山 千裕)
協定調印式の会場
(写真中央:当社取締役 専務執行役員 中山 千裕)

「にぎやかな森プロジェクト」の概要

長野県上田地域の4市町村(上田市、東御市、長和町、青木村)において、2021年スタートした行政と企業が一緒になり、「いきものや人でにぎわう、地球にいい森づくり」を目指すプロジェクトです。SGEC認証森林を対象に、森林・路網整備、生物多様性・CO2吸収・天然更新など林業課題の調査研究、交流活動・情報発信をおこなっていきます。
2022年9月22日、長野県上田市で協定調印式が執りおこなわれ、当社を含む4社が協定調印式に参列し、協定を締結しました。
2025年5月に上田地域にぎやかな森づくり植樹の集いに参加しました。

※ SGEC認証森林(エスジェックにんしょうしんりん)
独立した第三者機関が国際的基準に従って認証審査をおこなう制度において、持続的な森林経営や環境保全への配慮等に関する一定基準を満たしていることが認証された森林

植樹